ICT総研が発表した「2022年度 SNS利用動向に関する調査結果」によれば、日本国内でのSNS利用者数は2024年末には約8,388万人になる見込みで、SNS普及率は人口の8割を超えるといわれています。
SNSの普及増加で、近年注目を集めているのがSNS広告です。SNS広告をうまく運用できれば、幅広いターゲット層にアプローチすることができます。
しかし、SNS広告を出稿する際の費用の相場や、費用対効果を高める方法が分からない企業も多いことでしょう。この記事では、SNS広告の特徴と費用相場、費用を抑えるための施策、費用対効果を高める方法をお伝えします。
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SNS広告とは
SNS広告とは、InstagramやX(旧Twitter)、Facebook、TikTokなどのSNS上に配信できる広告です。SNSごとに様々な配信を行えることから、実施したいマーケティングに沿った広告配信が行えます。
SNS広告は「運用型広告」ともいわれ、広告のクリック数や表示回数、再生数等で費用が発生する特徴があります。
SNS広告のそれぞれの特徴と費用相場、課金方式
課金方式 | 費用相場 | 特徴 | |
インプレッション課金
クリック課金 アプリインストール課金 動画再生課金 |
月額5万円程度〜 | 若年層の主に女性に対してアプローチできる
ターゲティングの精度が高い |
|
X(旧Twitter) | インプレッション課金(CPM)
クリック課金(CPC) アプリクリック数・各種アプリ内行動数・アプリインストール課金(CPI・CPAC・OAB) 動画再生課金(CPV) エンゲージメント課金(CPE) フォロワー課金(CPF) |
月額5万円程度〜 | 10代~50代
ターゲット対象が豊富 情報の拡散が見込める |
インプレッション課金
クリック課金 |
月額5万円程度〜 | 20代~40代
ターゲティングの精度が高い |
|
TikTok | インプレッション課金
クリック課金 動画再生課金 |
月額5万円程度〜 | 10代~20代
20代前半以下の若者アプローチしやすい |
※費用相場は初めてSNS広告を運用する場合の月間の最低予算の目安
SNS広告は、このようにさまざまな特徴があります。SNSはさまざまな広告タイプがあるため、実施したいマーケティングに沿った広告配信が可能です。
ここでは、各SNS広告の特徴と費用相場、課金方式について詳しく解説します。
Instagramの特徴、費用相場、課金方式
ここではInstagramの特徴と費用相場、課金方式について紹介します。Instagram広告の活用を検討している方はぜひ参考にしてください。
Instagramの特徴
Instagramの最大の特徴は、全画面表示によって記憶に残りやすい広告配信を行えることです。リールやストーリーズによって配信される広告は、スマートフォンの全画面に表示されて、数秒間の動画広告が再生されます。
全画面表示の動画広告によって、ユーザーの記憶に残りやすく、クリックされやすいのが特徴です。
Instagramの利用層は20代~30代の若い女性が中心のため、コスメやアパレル関連の商品やサービスと相性が良いといわれています。
Instagram広告の課金方式
ここではInstagram広告の課金方式について紹介します。Instagram広告の課金方式は次のとおりです。
・CPM(インプレッション課金)
・CPC(クリック課金)
・CPV(動画再生課金)
・CPI(アプリのインストール課金)
Instagram広告の費用相場
Instagram広告の課金方式について理解できたところで、ここではInstagram広告の費用相場について紹介します。Instagram広告の費用相場は次のとおりです。
・CPM(インプレッション課金):380円~600円/1,000回(Imp)
・CPC(クリック課金):22~180円/クリック
・CPV(動画再生課金):5~18円/再生
・CPI(アプリのインストール課金):90~220円/インストール
費用は変動することがありますので、あくまでも目安として捉えておいてください。月間の費用相場としては、最低5万円程度を見込んでおきましょう。
※5万円以下でも出稿は可能です。
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X(旧Twitter)の特徴、費用相場、課金方式
ここではXの特徴と費用相場、課金方式について紹介します。X広告の活用を検討している方はぜひ参考にしてください。
Xの特徴
Xの特徴は他のSNSよりも、拡散力が高い点です。「リツイート」「いいね」などによって、情報を二次拡散できる他、広告がバズれば、あらゆるターゲットに情報を訴求できます。
また、ターゲット精度が高く、特定のフォロワーやキーワード、ユーザー属性など、対象を分けてターゲティングが行えます。
X広告の課金方式
ここではX広告の課金方式について紹介します。X広告の課金方式は次のとおりです。
・CPM(インプレッション課金)
・CPC(クリック課金)
・CPV(動画再生課金)
・CPI(アプリのインストール課金)
・フォロー課金
・エンゲージメント課金
X広告の費用相場
X広告の課金方式について理解できたところで、ここではX広告の費用相場について紹介します。X広告の費用相場は次のとおりです。
・CPM(インプレッション課金):410~670円/1,000回(Imp)
・CPC(クリック課金):26~200円/クリック
・CPV(動画再生課金):5~22円/再生
・CPI(アプリのインストール課金):90~260円/インストール
・フォロー課金:40~120円/フォロー
・エンゲージメント課金:40~120円/エンゲージメント
Facebookの特徴、費用相場、課金方式
ここでは Facebookの特徴と費用相場、課金方式について紹介します。 Facebook広告の活用を検討している方はぜひ参考にしてください。
Facebookの特徴
Facebookは個人情報が明確になっていることから、ほかのSNSと比較して実名性が高いです。そのため、居住地やキャリア、顧客情報などを利用したターゲティングが行えます。
実名公開によって、信憑性が高いターゲティングが行えるのもFacebookならではの特徴です。
Facebook広告の課金方式
ここではFacebook広告の課金方式について紹介します。Facebook広告の課金方式は次のとおりです。
・CPM(インプレッション課金)
・CPC(クリック課金)
Facebook広告の費用相場
Facebook広告の課金方式について理解できたところで、ここではFacebook広告の費用相場について紹介します。Facebook広告の費用相場は次のとおりです。
・CPM(インプレッション課金):100~500円/1,000回(Imp)
・CPC(クリック課金):100~200円/クリック
Facebook広告の月間費用相場としては、5万円程度からはじめるとよいでしょう。
※5万円以下でも出稿は可能です。
TikTokの特徴、費用相場、課金方式
ここではTikTokの特徴と費用相場、課金方式について紹介します。TikTok広告の活用を検討している方はぜひ参考にしてください。
TikTokの特徴
TikTokは利用者層が20代前半以下と若い世代を占めているのが特徴です。
消費行動が早く、利用している時間も長いため、広告の効果を得られやすいといわれています。
また、費用はかかりますが、アプリ起動時に全画面の動画広告を配信できるタイプなど広告の種類が豊富で、訴求力や拡散力を期待できるのも大きな特徴といえるでしょう。
TikTok広告の課金方式
ここではTikTok広告の課金方式について紹介します。TikTok広告の課金方式は次のとおりです。
・CPM(インプレッション課金)
・CPC(クリック課金)
・CPV(動画再生課金)
TikTok広告の費用相場
TikTok広告の課金方式について理解できたところで、ここではTikTok広告の費用相場について紹介します。TikTok広告の費用相場は次のとおりです。
・CPM(インプレッション課金):100~1,000円/1,000回(Imp)
・CPC(クリック課金):30~100円/クリック
・CPV(動画再生課金):5~60円/再生
TikTok広告には上記以外にも、期間契約型のハッシュタグチャレンジや、起動画面広告など様々なタイプの広告があり、広告によって費用相場は大きく変動します。ここで紹介したタイプの広告のみを運用するのであれば、3万円程度からはじめてみるとよいでしょう。
※3万円以下でも出稿は可能です。
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SNS広告の費用を抑えるための施策
各SNSの特徴や費用相場、課金方式を理解したところで、ここではSNS広告の費用を抑えるための施策を紹介します。費用を抑えながら、効果的なマーケティングを行っていきましょう。
広告費を抑える
単純にSNS広告費を抑える方法です。ただ、広告費が減れば広告の配信量も減ってしまいますので、目標成果を上げるのが難しくなるでしょう。
広告費を抑えても、成果を出すためには、広告運用を改善する必要があります。前述のとおり、SNS広告はそれぞれ特徴があり、訴求したいターゲットや相性の良い商品、サービスは異なります。
広告配信の目的やターゲット、アピールしたい商品・サービスなどを明確にしたうえで、運用効果を得ることができるSNSを選ばなければなりません。効果が出ていないからといって、闇雲に広告費を抑えるのではなく、運用方法なども見直しながら、本当に無駄なのか見極めることが大切です。
手数料を抑える
SNS広告の運用を外注している場合には、外注業者に支払う運用手数料を抑える必要があります。依頼する運用業者にもよりますが、運用手数料は広告費の15~20%程度が相場です。
手数料が安価な業者を選べば良いというわけではなく、広告運用による成果と費用のバランスを考慮することが重要です。
運用実績や運用内容などを加味しながら、依頼先を判断する必要があります。
複数の広告媒体を試す
複数の広告媒体を試してみるとよいでしょう。前述のとおり、SNS広告は実に様々なものがあり、どの広告と相性がよいのか判断がつきません。
そのため、XやFacebookなどのSNS広告を同時配信したうえで、経過を観察し費用対効果の高い広告に予算を寄せていく方法が一般的です。
SNS広告の費用対効果を上げるためには
SNS広告の費用を抑えるための施策について理解したところで、ここではSNS広告の費用対効果を高める施策について紹介します。
広告費用を抑えながら、運用効果を高めるためにも、しっかりと理解しておきましょう。
ターゲティングを綿密に行う
ターゲティングを綿密に行うことで、費用対効果の高い広告運用が可能です。SNSは年齢や性別、居住地などの個人情報を入力します。
これらの情報をベースに広告配信できるため、商品やサービスに興味・関心がある顕在層に向けた精度の高いターゲティングが可能です。そのため、ターゲット層を明確にしたうえで、運用すればSNS広告の費用対効果を上げられるでしょう。
また、現状のノウハウではターゲティングを緩く設定してうえで、AI学習を活用した配信が一般的です。
リターゲティング配信の実施
SNS広告の費用対効果を上げたい場合には、リターゲティング配信を活用してみてください。
商品・サービスを認知しているユーザーに配信するため、情報訴求力が高く、通常の広告配信よりも商品購入やサービス契約などにつながりやすいといわれています。商品購入やサービス契約につながりコンバージョン率を高められれば、1件の顧客獲得にかかる広告費用(CPA)を抑えられるため、SNS広告の費用対効果を上げられます。
フリークエンシー機能を活用する
フリークエンシー機能を設定・活用することで、SNS広告の費用対効果を高められます。
フリークエンシー機能を設定しておけば、広告配信する頻度を最適化できますので、無駄な広告費を削減できます。フリークエンシー機能で広告配信を最適化して、SNS広告の費用対効果を高めましょう。
SNS広告運用を外注する
自社にSNS広告の運用スキルがない場合、SNS広告運用を外注することも費用対効果を上げる方法です。運用業務をすべて任せることができますし、業者次第では高い費用対効果を得られるでしょう。
ターゲット層が複数いる場合や、集客のチャンネルを分散したい場合には、複数のSNS広告運用を依頼することもできます。
まとめ
SNS広告の費用を抑えながら運用効果を高めるためには、各SNS広告の特徴を理解したうえで、綿密なターゲティングが欠かせません。費用対効果を上げる場合には、ターゲティングを最適化しながら、フリークエンシー機能やリターゲティング配信、運用代行などを上手に活用する必要があるでしょう。
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効果的な情報発信ができれば、精度の高いターゲティングが行えるでしょう。