インターネットにおける広告の手段として「リスティング広告」と「ディスプレイ広告」があります。
いずれも、テレビやラジオなどのマスメディアに比べて、費用対効果が高いとされています。
しかし、「リスティング広告とディスプレイ広告の違いがよく分からない」と感じている方は多いかもしれません。
そこで、この記事ではリスティング広告とディスプレイ広告の具体的な違いやそれぞれのメリット、デメリット、おすすめの業種などについて解説します。
この記事を読めば、それぞれの広告についての重要なポイントが理解でき、リスティング広告とディスプレイ広告の内容について、さらに詳しくなれるでしょう。
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リスティング広告・ディスプレイ広告のそれぞれの特徴って?
現在、リスティング広告やディスプレイ広告に取り組んでいるものの、その成果について満足していないということもあるでしょう。
リスティング広告とディスプレイ広告の効果を高めるには、まずそれぞれの特徴を正しく理解する必要があります。
ここでは、それぞれの広告の特徴について解説しますので、広告を出稿する際の参考にしてみてください。
テキスト媒体で表示する「リスティング広告」の特徴
検索連動型広告とも呼ばれ、テキストのみで表示される広告です。
ユーザーが検索したキーワードに関連して広告が表示され、クリックされるたびに課金されます。
ユーザーが検索する特定のキーワードにのみ広告を表示できるため、購買意欲の高いユーザーに絞って配信ができ、「商品購入」「会員登録」「インストール」を示すコンバージョンを獲得しやすい特徴があります。
動画・画像媒体で表示する「ディスプレイ広告」の特徴
バナーの形式で表示されるケースも多く「バナー広告」とも呼ばれます。
掲載する媒体は、リスティング広告と同様に「Google」と「Yahoo!」とがあり、広告を出稿すると提携するサイト・アプリ上で広告が配信される仕組みです。
課金の仕組みはクリック毎に課金される「クリック型」と、表示回数にあわせて課金される「ビュー課金型」の2つがあります。
いずれも、事前に入金した予算から費用が差し引かれるため、事前に広告予算を立てやすい点も特徴の1つです。
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リスティング広告とディスプレイ広告の違いは5つ
リスティング広告とディスプレイ広告の違いは次の5つです。
- 広告が掲載される位置
- 配信可能なユーザー数
- 掲載フォーマットの形式
- 広告のクリック率やクリック単価
- 広告のコンバージョン率
前述の通り、ディスプレイ広告とリスティング広告は類似する部分があり、同じ内容として理解している方も多いでしょう。
ここでは、リスティング広告とディスプレイ広告の具体的な違いについて、詳しくみていきましょう。
1.広告が掲載される位置
リスティング広告とディスプレイ広告では、広告が掲載される位置が大きく異なります。
リスティング広告の掲載場所は、GoogleやYahoo!の検索結果画面のみです。
ユーザーが関心を持つキーワードを検索した際に、検索結果の上部および下部に広告が表示されます。
一方、ディスプレイ広告の掲載場所は、検索結果画面だけでなく、Yahoo!やGoogleが提携するサイトの広告枠に表示されます。
Googleの場合は「YouTube」や「Gmail」、Yahoo!の場合には「アメブロ」や「ニコニコ動画」などが提携するサイトの一部です。
2.配信可能なユーザー数
リスティング広告とディスプレイ広告では、配信可能なユーザー数も異なります。
ユーザー数の観点でみれば、リスティング広告よりもディスプレイ広告のほうが多く配信できる傾向にあります。
とはいえ、リスティング広告は多くのユーザーに配信できないというわけではありません。もちろん、多くの広告費用をかければ、多くのユーザーに対して配信可能です。
ただし、ディスプレイ広告に比べてリスティング広告の方がクリック単価が高い傾向にあります。
同じユーザー数に配信した際の費用は、リスティング広告の方が高額になる可能性が高いでしょう。
3.掲載フォーマットの形式
リスティング広告とディスプレイ広告では、広告を掲載する際のフォーマットに違いがあります。
リスティング広告で利用できるのは基本的にテキストのみです。
一方、ディスプレイ広告は画像や動画広告を利用できます。具体的な掲載フォーマットは次の通りです。
- テキスト広告
- 写真、画像などで構成したイメージ広告
- アニメーションを利用した広告
- 動画広告
広告を届けたいユーザーにあわせて、掲載フォーマットを使い分けましょう。
4.広告のクリック率やクリック単価
クリック率、クリック単価は、ディスプレイ広告に比べてリスティング広告のほうが高い傾向にあります。
ただし、その傾向は広告を配信するユーザー層や配信条件によっても変化するため、一概に言えません。
「より多くのユーザーに広告を配信できるディスプレイ広告」と「より高い関心を持つユーザーに広告を配信できるリスティング広告」の特徴を理解したうえで、クリック率やクリック単価の傾向として認識しておきましょう。
5.広告のコンバージョン率
リスティング広告とディスプレイ広告では、コンバージョン率にも違いがあります。
このコンバージョン率を比べると、リスティング広告のほうが高い傾向にあります。
なぜなら「検索」という行動を起こすユーザーは、より強い興味や悩みを抱いている可能性が高いからです。
リスティング広告を利用する4つのメリット
リスティング広告とディスプレイ広告の違いについて理解できたところで、次はそれぞれのメリットをみていきましょう。
リスティング広告を利用するメリットは次の4つです。
- 検索結果よりも上部に表示できる
- 広告効果の即効性が高い
- 広告の開始や停止を柔軟に対応できる
- ネット上でノウハウを収集しやすい
各メリットの内容を正しく理解して、リスティング広告の効果的な活用の参考としてみてください。
1.検索結果よりも上部に表示できる
リスティング広告は検索結果よりも上部に表示できるため、オーガニック検索で1位を獲得するサイトのさらに上に表示できます。
オーガニック検索とは、検索結果に表示されるもののうち、広告表示を除いた通常の検索結果のことです。
特定のキーワードで検索したユーザーの目に止まりやすく高い効果が期待できます。
競合となるサイトよりも、自社の商品やサービスをより多くの人に認知してもらえるでしょう。
2.広告効果の即効性が高い
即効性が高い点もリスティング広告の大きなメリットの1つです。
サイトの内容を検索エンジンが理解しやすいように最適化する「SEO対策」は、その効果が出るまでに、最低でも数ヵ月を要します。
しかし、リスティング広告の場合は、広告を出したその日から検索結果1ページ目の上部や下部に表示することも可能です。
すぐに効果を得たい新商品のリリース時や特売セールなどでは、特にその効果を期待できるでしょう。
3.広告の開始や停止を柔軟に対応できる
リスティング広告は、ボタン1つで広告の開始や停止ができ、柔軟に対応できます。
「自社のサービスがSNSで取り上げられた」「商品の在庫が切れたのですぐに広告を停止したい」といった、リアルタイムでの対応が可能です。
また、リスティング広告の効果が低い場合には「広告文の変更」「出稿タイミングの変更」といった改善の施策も、すぐに反映させられます。
他の広告媒体は、掲載の期間や開始日が決まっているケースもあるため、リスティング広告のような柔軟な対応は難しいことが多いです。
4.ネット上でノウハウを収集しやすい
リスティング広告は、多くの業種や業態で利用されており、ネット上でノウハウを収集しやすいです。
初めてリスティング広告に取り組むという方でも、運用の基本的な知識や方法などが記事化され、ネット上に多く存在します。
また、オンラインでの個別トレーニングやYouTubeによる学習なども可能です。
GoogleやYahoo!の公式ヘルプもあり、重要な仕様変更などもすぐに知ることができます。
リスティング広告の運用に関する情報をすぐに得られる点は、安心して広告を運用するための大きな要素となるでしょう。
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ディスプレイ広告を利用する4つのメリット
動画や画像を主な媒体とするディスプレイ広告の利用メリットは、次の通りです。
- ユーザーの視覚や聴覚にアプローチできる
- 潜在層に対して広告配信ができる
- リスティング広告に比べて広告単価が安い
- 後追いで訴求ができる
ディスプレイ広告で成果を出すためにも、得られるメリットについて1つずつ確認していきましょう。
1.ユーザーの視覚や聴覚にアプローチできる
ディスプレイ広告は「画像」「動画」「テキスト」を組み合わせて表示されるため、ユーザーの視覚や聴覚に対して効果的にアプローチできます。
テキストのみで表示されるリスティング広告に比べて表現の幅が広がり、広告が与える効果を高められます。
商品やサービスの写真、企業のロゴ、マスコットキャラクターなどを動画や画像で見せることで、ユーザーの認知度アップも期待できるでしょう。
目標とするコンバージョンに誘導できるようなテキストや画像、動画を考慮し、設定してみてください。
2.潜在層に対して広告配信ができる
ディスプレイ広告は、潜在層に対しても効果的に広告を配信ができます。
前述の通り、ディスプレイ広告はリスティング広告に比べ、より幅広い層のユーザーに広告を配信できます。
よって、検索という行動に至らないまでも「この商品についてどこか気になる」「興味はあるけど自分で調べるほどではない」といった程度のユーザーの目にも、広告を届けられるのです。
3.リスティング広告に比べて広告単価が安い
ディスプレイ広告は、リスティング広告に比べて広告単価が安い傾向にあります。
リスティング広告の場合は、1クリックあたり「数十円~数百円」、ディスプレイ広告の場合は、1クリックあたり「数円~数十円」となるケースが多いでしょう。
単価に違いがある理由は、広告単価の決め方にあります。リスティング広告の広告単価は、オークション形式で決まります。
狙うキーワードに対して、競合サイトがすでに広告を出稿している場合は、自然とクリック単価が高くなるのです。
人気の高いキーワードは、1クリックあたり「1,000円以上」となるケースも少なくありません。
一方で、ディスプレイ広告は広告枠が多く、その結果として競合が少なくなり、クリック単価が安くなる傾向にあります。
同じ広告予算で配信するなら、リスティング広告よりも多くのユーザーに対して広告の配信が可能です。
4.後追いで訴求ができる
ディスプレイ広告の配信方法の1つであるGoogle広告の「リマーケティング」、Yahoo! 広告の「リターゲティング」によって、後追いで訴求ができる点は大きなメリットの1つです。
後追いで訴求するとは、特定のサイトやアプリに訪れたユーザーへ対して、広告を配信できることを意味します。
過去に接点のあったユーザーは、商品やサービスに対して何らかの興味を抱いている可能性が高いです。
最初に訪れたときは購入や申し込みに至らなかったとしても、再度検討する段階で広告が目に入ることで、コンバージョンの確率を高められます。
また、サイト訪問の有無だけでなくユーザーの「興味」「年齢」「性別」といった要素の指定も可能です。
リスティング広告をおすすめする業種の特徴は3つ
リスティング広告は、多くの業種において広告効果を期待できます。
おすすめする業種の具体的な特徴は次の3つです。
- SEOでの上位表示が狙いにくい
- ニッチ又は緊急性が高い
- 広告運用を行う競合が少ない
これからリスティング広告を検討している場合は、各特徴に合致するか、ぜひ確認してみてください。
1.SEOでの上位表示が狙いにくい業種
リスティング広告をおすすめする業種の特徴として「SEOでの上位表示が狙いにくい」が挙げられます。
なぜなら、SEOによって検索の上位表示が難しい業種は、対策にかかるコストや時間が自ずと大きくなるからです。
さらに、狙うキーワード次第では大手企業ばかりが上位に並んでいる場合もあり、そもそも上位表示ができないケースも考えられます。
しかし、表示位置を操作しやすいリスティング広告を利用すれば、オーガニック検索で1位を獲得するサイトのさらに上に表示可能です。
広告効果の割に費用も抑えられるため、SEOに対して予算を割けない企業にもリスティング広告をおすすめします。
2.ニッチな業種や緊急性の高い業種
ニッチや緊急性の高い業種も、リスティング広告をおすすめする業種の特徴の1つです。
ニッチとは隙間を意味し、大手企業が狙わないような領域の業種では、コンバージョン率が高くなりやすい傾向にあります。
また、緊急性が高い業種にリスティング広告をおすすめする理由は、その相性の良さにあります。
「急な水漏れ」「車の故障」「トイレの詰まり」といった緊急を要する事態では、ユーザーは特定のキーワードで検索し、検索結果の上部にあるリスティング広告をクリックする可能性が高いです。
業界全体の検索ユーザーは少なくても、潜在層に対して広告配信ができるリスティング広告は、ニッチや緊急性を求めるユーザーのコンバージョン率は高くなります。
3.広告運用を行う競合が少ない業種
広告運用を行う競合が少ない業種はクリック単価が安くなりやすく、リスティング広告をおすすめする業種の特徴といえます。
前述の通り、オークション形式で広告単価が決まるリスティング広告は、競合の多さによって単価が左右します。
これからリスティング広告を始める方は、自社の業種において、広告運用を行う競合の調査を実施し、もし少ない場合はその理由について把握する必要があります。
もし、世間でそもそも認知されていない業種の場合、ユーザーは検索しません。
また、業種は認知されてても、検索される回数が少ないことから、競合が広告を出稿していない可能性も考えられます。
広告運用を行う競合が少ない業種に該当する場合は、自社を取り巻く業種に関して、検索エンジンで検索してみてください。
広告媒体の選定に迷ったら!「各広告媒体の特徴とメリット・デメリット」
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運用型広告の各媒体の特徴とメリット・デメリットを費用面、配信面から分析し、わかりやすく解説しています。
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ディスプレイ広告をおすすめする業種の特徴は3つ
リスティング広告と同様に、ディスプレイ広告を出稿する前に、自社の業種との相性について確認が必要です。
おすすめする業種の具体的な特徴は、次の3つが挙げられます。
- 各商品のクリエイティブ作成が難しい
- 広告の対象となるユーザーが多い
- サイトへのアクセス増加が最終目標である
これからディスプレイ広告の開始を検討している場合や思ったような効果を得られていない場合などは、ぜひ確認してみてください。
1.各商品の商品データがあるケース
ディスプレイ広告では、商品データを入稿する事によりユーザー別に興味のありそうな商品画像を表示するデータフィード広告と呼ばれる手法も存在します(画像右側のピンク枠)。
具体的な商品をユーザーに訴求できるため、購入率が高くなる傾向があります。
2.広告の対象となるユーザーが多い業種
広告の対象となるユーザーが多い業種では、広告単価を抑えやすいディスプレイ広告がおすすめです。
また、対象ユーザーが多い業種の場合、広告に関するさまざまな施策を行う余地があり、出稿後の改善も実施しやすいでしょう。
特に、ディスプレイ広告の特徴である「リマーケティング」や「リターゲティング」によって後追いで訴求できるため、対象が多いほどコンバージョン率が高まりやすいです。
3.サイトへのアクセス増加が最終目標の業種
サイトへのアクセス増加が最終目標である業種も、クリック単価の低いディスプレイ広告がおすすめです。
広告枠の多さから競合が少なくなり、クリック単価が安くなる傾向にあるディスプレイ広告の特徴からも、まずは、サービスや商品を知ってもらうための広告であれば、リスティング広告よりもディスプレイ広告の方が適しているでしょう。
すぐに売上や申込に結び付けたいというような場合は、既に購入意欲の高いユーザーの検索キーワードにダイレクトに基づくリスティング広告の方が有効でしょう。
まとめ
リスティング広告とディスプレイ広告は、それぞれ特徴や効果、目指すべき目標などに違いがあることがお分かりいただけたかと思います。
いずれの広告も、ネット上の集客において、高い効果を発揮する施策です。
ただし、全ての業種において効果が同じく発揮されるわけではありません。
狙うキーワードや対象のユーザー、広告予算、操作性などを加味して、自社の商品やサービス、広告戦略などに合わせて適切に取り組むことが重要です。
今回ご紹介したリスティング広告とディスプレイ広告の違いを明らかにして、自社にあった広告を選択できるようにしましょう。